私の研究に興味を持っていただき、誠にありがとうございます。私は、技術的、経済的、環境的、社会的観点から、エネルギーシステム全体を研究しています。私の全体的な目標は、信頼性と回復力のあるエネルギー供給によって、持続可能で公平な社会を実現するための主要な影響要因を確立することです。
私の個人的な研究テーマは「エネルギー政策と社会的公正」です。以下は、私たちの研究室で研究されている主要なテーマとキーワードを図にしたものです。
本研究では、効果的なエネルギー政策の策定と、政策実施による社会的公平性への影響を測定することを目的としています。開発段階で社会的公平性を考慮していない新しいエネルギー政策が導入されると、社会への負の影響は、政策の見直し段階になって、しばしば実施後何年も経ってから認識されることになります。本研究では、この問題を解決するために、まず、エネルギー政策のプロセスを理解し、成文化することを目的としています。次に、様々な政策メカニズムが社会的公平性に与える影響を評価することで、有効性と公平性に関する潜在的な政策の落とし穴を深く理解した上で、経済、環境、社会的目標を達成するための代替的なエネルギー政策を導き出すことが可能であることを示しています。
エネルギー政策分野における社会的公平性の研究に加えて、エネルギーシステムの問題やエネルギー政策の開発について、特に日本において、以下のようなテーマで調査しています。
- 自由化されたエネルギー市場における日本の低炭素エネルギーへの移行に関する考察
- 低炭素で持続可能なエネルギーへの移行経路の可能性
- 液体水素の輸入と電力・輸送分野での利用について
- グリッドベースの貯留
- 技術開発とエネルギーの流れについての評価